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コタカ先生の誕生日

今から134年前の明治17年(1884年)6月21日、大妻コタカ先生は広島県三川村久恵(現在の世羅郡世羅町)で、熊田小十郎の第六子(末子)として産声を上げました。

世羅町の大田庄歴史館館長の成安先生から「この辺りは昔は二毛作で、麦の刈入れが終わった後、6月に家族総出で田植えをしていた」というお話を伺いましたが、まさに農繁期の忙しい時期にコタカ先生は誕生したのです。

しかも「こんな忙しいときに生まれるなんて困った子だね」と言われるほどで、家族はいつしか「困った子」「こまった、こまった」と、あやすようになったということです。

それから5カ月して、稲の刈入れも済み農作業も一段落した11月に、家族は丸々太った「困った子」の籍を入れていないことに気付きます。名前も「困った子」では困るので、「コタカ」としたということです。

届を出した11月20日が戸籍上の誕生日となっており、後に、学校が設立され、学校記念日をこの11月20日に定めることになりました。

生前、コタカ先生は笑いながら、「私には2つの誕生日があります」とよくお話になっていました。

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