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文化講演会「知られざるメルヘンの世界」第2回

1112日(土)、小春日和の穏やかな午後、今年度の「知られざるメルヘンの世界」をテーマとした文化講演会第2回が開催されました。

この日の演題は、大妻女子大学名誉教授である森義信先生による「メルヘンから見える歴史―シンデレラ・ストーリーを中心として―」で、我々の知らない歴史学を背景としたシンデレラ・ストーリーをお話しいただきました。

従来、メルヘンは主に児童文学や精神分析学の対象とされてきていましたが、メルヘンには前近代ヨーロッパ社会のあり様が如実に物語られており、その歴史情報を歴史家の手で解釈を施していく研究がなされてきているそうです。

この講演ではメルヘンに登場する母親、父親、家にいる女の子、そして旅する男の子の姿がメルヘンを理解するための前提として語られ、さらにメルヘンに潜むシンボルやメタファーについての解釈を教えていただきました。

特にシンデレラ・ストーリーの主要なモチーフである「靴」について、民俗学的、宗教的な意味も教えていただき、ディズニーアニメで知っているシンデレラとの違いを知り、大変興味深いものでした。

最後に、シンデレラの強い意志、女性として、妻として、母親としての覚悟が見て取れ、女性は覚悟さえ決めれば、男性よりも余程強く、肝が据わっている、王子も継ぎはぎだらけの仕事着姿のシンデレラを受け入れる見どころのある青年かもしれない、そのようなところが長く愛され続けているシンデレラ・ストーリーの魅力なのかもしれない、と結ばれました。

詳しいレジメをご用意くださり、楽しいお話しを聞かせてくださった森先生に感謝申し上げます。

写真はご用意いただいたアーサー・ラッカム(メルヘンやファンタジーの挿絵で知られる英国の挿絵画家)のシンデレラの挿絵。

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大妻同窓会福島の総会

大妻同窓会福島の総会が1030日(日)、会津若松市の「割烹 田季野」で開催されました。

このお店は鎌倉時代の会津西街道(下野街道)の絲澤旧陣屋(いとざわきゅうじんや)の旧家を移築したもので、今から200年近く前の組まれた太い柱ががっしりと支えています。

すぐ近くには若松城の大手門の一つで、武家町と町人町の境をなす甲賀町口門の石垣が今に残り、歴史ある会津の面影がしのばれます。

 

一年ぶりに福島県内から集まってこられた会員の皆様により、第一部の総会は滞りなく進行し、第二部へ。この日は「会津こと葉の会」の方に会津民話を語っていただきました。

演目は「話千両」と「ワラ三束と塩一升の運」。

土地の言葉で巧みに話してくださる女性の方の語り口は心地よく、所々わかりにくい言葉があるものの話の内容は面白く、優しく教え諭す含蓄に富んだものでした。

そして第三部の懇親会へ。

会津の郷土料理に舌鼓を打ち、近況を語り合いお互いの会話もはずみました。

皆さんの学生時代の話で盛り上がり、和やかに今年の総会も幕を閉じました。

来年は設立10周年となります。

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文化講演会「朗読三昧」 (岩手)

晩秋のやわらかな陽が差す1029日(土)、大妻同窓会岩手の協力により、大妻コタカ記念会主催文化講演会が、ホテルメトロポリタン盛岡NEW WINGで開催されました。

この文化講演会では、“皆さんに素敵な朗読の世界をお届けしよう”という企画で、俳優金田賢一さんと音楽家丸岡めぐみさんで結成された朗読ユニット「朗読三昧」によって、詩や物語、エッセーなどのいろいろなジャンルの作品が語られました。

田さんから紡ぎだされる言葉に、丸岡さんのピアノと歌声が上手くきれいにコラボレーションされ、聞いている人たちの頭の中では思い思いの想像の世界が広がっていったことでしょう。

サトーハチローの詩「言葉はやさしく美しく」から朗読が始まりました。優しい語りかけで詩が一層心にしみるように感じられました。

次に獅子文六のエッセー『医者ともあろう者が』から「婆っぱ」、続いて数々の作品が語られ、最後には金田さん、丸岡さんで「あなたの夢を形にしてください」という覚和歌子さんの詩が歌で表現され、時間もあっという間に過ぎていきました。

土曜の午後のひと時、会場の皆様と豊かな時間を過ごすことができました。

おいでいただいたたくさんの皆様、お世話くださった大妻同窓会岩手の皆様、ありがとうございました。

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『ベジフルフラワー』講習会

1029日(土)コタカ記念会主催の『ベジフルフラワー』講習会が、同窓会東京の協力のもと開催されました。

講師は、S573月に大妻女子大学被服学科ご卒業の荒川昭子さん、お嬢様と妹さんにもお手伝いいただきました。

『ベジフルフラワー』とは、ブーケやオブジェに仕立てたアートです。野菜や果物を「見て」「食べて」「贈る」ことを目指しているそうです。

野菜高騰の中、講師の荒川さんには、たくさんの野菜をご準備いただきました。お部屋には新鮮な野菜の香りと荒川さんのアートであふれていました。

アートにするには、市販されている形の整ったものより通常規格外として弾かれてしまう(例えば曲がったもの)野菜が相応しく、荒川さんはご自身でも野菜を作り、地元栃木では宇都宮市食育推進委員としてもご活躍されています。

 講習会は、大学在学中の恩師呑山先生の講師紹介に始まり、アートにふさわしい野菜や扱い方のご説明の後、早速作品作りに挑戦しました。材料をみた時は、果たしてお見本のように出来上がるのか不安でしたが、参加者それぞれが個性的な仕上がりに満足なさっていたのが印象的でした。まさしく、目で楽しみ、食べておいしい『ベジフルフラワー』講習会でした。

 

 

最後は皆さまと記念撮影の後、床に落ちたごみもきれいに片づけていただき、大妻精神を改めて感じました。ご協力いただきました皆さま、ありがとうございました。

 

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函館大妻高校の代表生徒 大妻学院へ

今年も函館大妻高等学校の校長先生、代表生徒5名と引率の先生が修学旅行の最終日である1021日(金)に大妻学院に来られ、学院の方と一緒に大妻コタカ記念会から私もお会いしました。

おいでになった池田校長先生は、大妻を卒業して函館大妻を創立された外山ハツ先生とご一緒に函館大妻の教育に携わってこられた経験をお持ちの先生で、日ごろから外山先生のことを生徒たちにお話になっておられるそうです。

外山先生が大妻の教育に感銘を受け、それを受け継いで『娘さんたちが職業的に独立して社会と家庭に奉仕ができるように指導し養成したい』と願い、学校を設立されて早や93年。

その外山先生の志を受け継いで、この日来られた生徒さんたちは、しっかりと自分の将来を見据えている様子がうかがえ、その歩みを応援したいと心から願いました。

生徒さんたちは大学校舎、博物館、大妻講堂を見学して、仲間の待つ原宿へと行かれました。

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文化祭に参加しました

今年も大妻コタカ記念会は、大妻女子大学の文化祭である「大妻祭」に参加いたしました。

開催された1015日(土)、16日(日)は、両日ともに秋晴れの気持ちの良い日になり、記念会は毎年行っている記念会を紹介する展示、大妻コタカ先生の生涯をまとめた展示、生涯学習講習会~書道・花・手芸・俳句・着付け~の受講生による作品展示を行い、それに合わせて今年は『狭山台校の思い出』のスライドショーを行いました。

2年前の最後の狭山の文化祭で発表したスライドショーをリメイクして、皆さんにご覧い地鎮祭で鍬入れをしているコタカ先生、学生のより良い学習環境づくりに教職員が一体となって取り組んでいった様子、印象的な寮生活、春の桜や雪景色などの豊かな自然環境等々、50年近くの歴史をご覧いただいた皆様と懐かしみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、今年は大妻同窓会神奈川から提供いただいた「サークル糸巻き」で作成した作品の数々の写真も紹介しました。

おいでいただいた皆様、ご協力いただいた皆様、有難うございました。

 

 

これからも卒業生同士の交流の場となることを願っています。

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大妻神社の例大祭

923日(金)、長野県にある大妻神社の例大祭が行われました。

諏訪神社と深いつながりを持つ大妻神社は、大妻家二代大妻太郎兼澄公を祀る由緒ある神社で、子孫である大妻良馬先生は二十八代目にあたります。

毎年922日が宵祭り、23日が本祭り。

今年も大妻同窓会長野の方々とお伺いし参拝いたしました。

あいにく昨夜来の雨で境内は所々ぬかるんではいるものの、本祭りの時間には雨が上がっていたのは幸い。

 

 

神主さんの祝詞に続き、地元の小学生による舞が奉納され、山車が境内に入ると祭りもクライマックス。子供たちが太鼓をたたき、笛の音も入り、山車が勇壮に引き回されました。

 

 

 

 

 

大妻家の祖先を想い、ご加護あることに思いを馳せ、現在の日々への感謝を感じる一日でした。

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ごもくめし第21回「風そよぐコンサート」のご案内

大妻コタカ先生の生家(広島県世羅町)にある久恵風穴の里「ごもくめし」で、今秋も第21回「風そよぐコンサート」が10月2日(日)に開催されます。

今回は説明にもあるように、日本の琴に影響を与えたというカヤグムという珍しい楽器の演奏で、その柔らかなハープのような音色を皆様の心にお届けしたいと、主催する伏原さんはおっしゃっています。

秋の一日、お出かけになってお楽しみください。

 

 

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大妻同窓会広島・世羅の総会

73日(日)大妻同窓会広島・世羅の総会が、メルパルク広島で開催されました。

先ごろオバマ大統領の訪問で大きな話題になった原爆ドーム、平和公園にほど近い場所で、広島県内の各地から皆様がお集まりになりました。

今回も先の関西の時と同様に、大妻コタカ記念会の事業部である大妻記憶遺産部と大妻女子大学との連携により、卒業生へのインタビューをするという目的も兼ね、おいでになった皆さんから、貴重なお話を伺わせていただきました。

総会は滞りなく進み、お食事をいただきながら、お一人ずつ在学当時のことなどいろいろお話しいただきました。

この同窓会広島・世羅には、毎回男性の方が参加しておられます。女子校の同窓会になぜ男性が?と、不思議に思われる方もいらっしゃるでしょうが、写真のお一人はコタカ先生の実家のご当主である熊田さん、そしてお二人は昭和35年頃に校舎の地下に住み、夜警のアルバイトをしながら大学に通っていた方々です。

同じころに大妻で学んでいた方たちとは、その当時からの知り合いであり、懐かしい思い出も共有していて(男性でありながら)同窓生とも言える間柄になっています。

皆さんからのお話の中で、「コタカ先生のようにふるまえる人になりたいと思った」という言葉は強く印象に残るものでした。

代表の伊藤さんからは、地元の小学校で行われているコタカ先生に関する授業で、昨年度は2度、コタカ先生のお話をされたことが皆さんに報告されました。子供たちが名誉町民であるコタカ先生について学び、誇りに思う気持ちが育っていってほしいと思いました。

また今回は、コタカ先生がたしなんでおられた詩吟をお稽古してみましょうという試みで、県代表にもなっていらっしゃる大隅さんのリードで、「静御前」を教えていただきました。お腹から声を出し抑揚をつけ…、いやはや難しい…。皆さんの声がコタカ先生まで届いたでしょうか。

クイズもあり、恒例の手品もあり、楽しい企画が盛りだくさんの総会も、最後に校歌を皆さんで歌い幕を閉じました。

まだまだ知り得ていないコタカ先生に関すること、学校の様子などたくさん教えていただきました。広島の皆さん、ありがとうございました。

この総会では、役員の方の手づくりの可愛いお人形が名札に添えられ、1枚のハンカチで作られた巾着袋がお土産に用意され、心のこもった準備が印象に残りました。

 

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文化講演会「知られざるメルヘンの世界」第1回

今年度の大妻コタカ記念会主催文化講演会「知られざるメルヘンの世界」の第1回が、618日(土)、大妻コタカ記念会で開催されました。

この日のテーマは「ミヒャエルエンデとメルヘン」、講師は大妻女子大学非常勤講師である堀内美江先生。

はじめに堀内先生は、以前ドイツに留学していた時に、子安美知子さん(ドイツ文学者)を通してミヒャエルエンデ氏と親交を結ぶようになったことをお話しされました

講演は「メルヘンとは」ということから始まり、グリム童話の『おいしいおかゆ』をお話しくださいました。優しくも歯切れよい語り口に、聞いている皆さんは、ぐいぐいと引き込まれ、一気にメルヘンの世界へいざなわれました。ぶ

この『おいしいおかゆ』を基にして、メルヘンには共通の形や要素があること、例えば試練を受けながらも幸せな結末に至る魔法物語であったり、繰り返しや対比などの規則性をもっていたり、聞き手がイメージを作りやすい構成になっているなどを、具体的にお話しくださいました。

お話しの一つ一つを、グリム童話や日本の民話などを思い浮かべて、なるほどと納得しながら伺いました。

そして、エンデの『モモ』へ。

『モモ』は1980年代に注目された作品ですが、チェルノブイリや環境問題に人々が注目し、自発的に社会をよくしていこうという市民運動がおこり、さらに90年代に入ると目に見えないものにも目を向けることの価値~無為の肯定~が大切であるという意識が『モモ』の根底にあり、「時間とは命〈Zeit ist Leben〉」を大きな柱として、現代社会とは何かを問いかける内容を持つことで、おとなも考えさせられるメルヘンであることをお話されました。

最後に、メルヘンは敷居の低いところから、数々の試練を受けながらもより高いレベルに向かっていく、人間社会も自然の中でもがきながらも知恵を働かせて広がった意識へ向かっていく、この共通性が古くから人々に受け入れられ、そしてこれからもメルヘンは、現代社会の写し絵として語り継がれ残っていくものであろう、とまとめられました。

この日、堀内先生はエンデ愛用のパイプや、エンデのサイン入りの『モモ』(ドイツ語版)等をお持ちくださり、皆さんに見せてくださいました。

魅力的な講演に『モモ』を再び読み直そう、と思われた方も多かったことでしょう。

堀内先生、そしておいでいただいた皆様有難うございました。

2回は「メルヘンから見える歴史」を1112日(土)に開催いたします。

また違った視点からメルヘンの世界を垣間見ることができると思いますので、どうぞお楽しみに。

 

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